鶏卵研コラム #009「卵殻膜の不思議な力 様々な健康効果」

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鶏卵研コラム

前回は卵殻膜の“皮膚再生への効果”について紹介しました。そもそも卵殻膜は鶏卵重量の約1%で、2025年の世界の鶏卵生産量推定値は約9,900万トンなので、卵殻膜は世界で99万トンも未利用資源として存在し、その有効利用の研究が注目されています。

今回は卵殻膜の様々な健康効果として“皮膚の老化に対する効果”と“関節の柔軟性を補う効果”をご紹介します。まず、東京大学の研究で卵殻膜が皮膚の健康と老化を改善する可能性が示唆されました。すなわち、マウスを用いた動物試験で卵殻膜粉末を経口摂取させると皮膚の菲薄化を改善することが示されました(Nutrients. 2021 Jun 22;13(7):2144. )。

また、卵殻膜は関節および結合組織障害に対する天然治療薬として試験され、過度の運動によって誘発される関節痛、こわばり、軟骨代謝回転に有益な効果を発揮することが報告されています。 ヒト無作為化研究では、閉経後女性を対象にプラセボ群と介入群に分け、30名の女性が市販製品「ナチュラル・エッグシェル・メンブレン(NEM®)」500mgを1日1回2週間経口摂取し、隔日で定期的な運動を実施した結果、介入群では軟骨代謝が有意に減少し、運動による関節痛やこわばりの回復が急速に改善され、運動直後の不快感も軽減されとの報告があります(Clin. Interv. Aging 2018, 13, 285–295.)。

このように未利用資源の卵殻膜が有する様々な健康機能が見出されつつあります。次回は卵殻膜の腸内細菌への影響をお示しします。

【当該論文】
Nutrients. 2021 Jun 22;13(7):2144.
PubMed: Effects of Eggshell Membrane on Keratinocyte Differentiation and Skin Aging In Vitro and In Vivo
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34206704/

Clin. Interv. Aging 2018, 13, 285–295.
PubMed: Beneficial effects of natural eggshell membrane versus placebo in exercise-induced joint pain, stiffness, and cartilage turnover in healthy, postmenopausal women
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29497287/