鶏卵研コラム #015「調理による卵のアレルゲン低減について」

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鶏卵研コラム

鶏卵は、食物アレルギー症状を引き起こす食品のうち、特に発症数が多く、重篤度が高い特定原材料8品目(えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生)の内の1つに指定され、食品ラベルへの表示が義務化されています。卵アレルギーは特に子供に多く、主なアレルゲン(アレルギーの原因物質)は卵白に含まれるオボアルブミンとオボムコイド等のタンパク質です。タンパク質は、加熱により変性するとアレルゲン性が低減されますが、オボムコイドは耐熱性が高いため、通常のゆで卵ではオボムコイドがアレルゲンとして残ってしまいます。

近年臨床現場では、卵をオーブンで加熱調理したベイクドエッグ(パン、マフィン、クッキー等)で、アレルゲン性が低減することが報告されています。これは、ゆで卵の様な煮沸による加熱よりも更に高温で焼成したベイクドエッグでは、オボムコイドも変性していると考えられます。しかし、同様にオーブンで焼成し十分加熱して製造される卵ボーロでは、アレルゲン性の低下が見られないため、最近の研究ではアレルゲン性の低下は単なるアレルゲンタンパク質の変性ではなく、アレルゲンの水溶性の低下がアレルゲン性の低下につながる可能性が報告されています。

【参考文献】
日本小児アレルギー学会誌: 鶏卵アレルゲンの加熱による変化について、内藤他(2025年39巻1号 p.74-79)
URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspaci/39/1/39_74/_article/-char/ja/